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激録 インク密着24時!!

2020年11月13日

武藤工業(MUTOH)社製のUVプリンター「XPJシリーズ(XpertJet-461UF、XpertJet-661UF)」が密かに噂されていることがあります。

それは「プライマーインクがなくてもアクリル素材への密着度が高い…?」ということです。

UVインクのアクリルへの密着度は、高ければ高いほど擦れに強く、レーザー加工機などでカットした際にも断面からのインク割れが起きにくくなります。プライマーインクはインクが剥がれないようにするインクのことで、例えるとインクと素材をくっつける糊のようなものです。

そしてアクリルにはUV印刷ができるタイプのものと、できないタイプがあります。

出来るタイプのアクリルのほうが単価は高くなりますが、できないタイプに印刷するにはプライマーインクが必須です。アクリルキーホルダーなどを製作している方には、このあたりのご苦労がお分かりいただけるのではないでしょうか?

では、プライマーインクのないXPJがどれほどアクリルとの密着性があるのか、噂を検証していきたいと思います。

対象の各アクリルに3社のUVプリンターで印刷し密着程度を比較する。

■検証項目

1. 印刷面にカッターナイフで切れ目を入れセロテープで剥がし、インクの密着を確認する。
2. 印刷面をレーザー加工機で直線カットし、密着程度とインクの割れを確認する。

・使用する機械:UVプリンター「XpertJet 661UF(XPJ-661UF)」

xpj-661uf_link

インク・アクリルの各組合わせ

以下のインクとアクリル板の素材の組み合わせで検証していきたいと思います。

検証1 検証2 検証3
アクリル UV印刷用アクリル板 非UV印刷用アクリル板 非UV印刷用アクリル板
プリンター ・XPJ-661UF
(UH21インク)
・A社製UVプリンター
プライマーインク不使用
・B社製UVプリンター
プライマーインク不使用
・XPJ-661UF
(UH21インク)
・A社製UVプリンター
プライマーインク不使用
・B社製UVプリンター
プライマーインク不使用
・XPJ-661UF
(UH21インク)
・A社製UVプリンター
プライマーインク使用
・B社製UVプリンター
プライマーインク使用

検証1 UV印刷用アクリル板+プライマーインク不使用

さっそく見ていきましょう。
まずはUV印刷用アクリル板に印刷してみます。

検証1
アクリル UV印刷用アクリル板
プリンター ・XPJ-661UF(UH21インク)
・A社製UVプリンター プライマーインク不使用
・B社製UVプリンター プライマーインク不使用
XPJ-661UF A社製 UVプリンター B社製 UVプリンター
テープ

XPJ-661UF-1

A社製UVプリンター1

B社製UVプリンター1

レーザー

XPJ-661UF-2

A社製UVプリンター2

B社製UVプリンター2

はい。当然の結果ですね(笑)

UV印刷用アクリル板に印刷するとインクの剥がれや割れは全く起きません。
それでは次に行ってみたいと思います。

検証2 非UV印刷用アクリル板+プライマーインク不使用

次はUV印刷ができないアクリル板に、3社ともプライマーインクなしで印刷します。
通常ではインクが剥がれてしまうのですが、実際はどうでしょうか。
それでは見ていきましょう。

検証2
アクリル 非UV印刷用アクリル板
プリンター ・XPJ-661UF(UH21インク)
・A社製UVプリンター プライマーインク不使用
・B社製UVプリンター プライマーインク不使用
XPJ-661UF A社製 UVプリンター B社製 UVプリンター
テープ

XPJ-661UF-1

A社製UVプリンター1

B社製UVプリンター1

レーザー

XPJ-661UF-2

A社製UVプリンター2

B社製UVプリンター2

なんとここで差がでてきました!

A社、B社のプリンターはプライマーインクなしだと剥がれてしまいました。
しかし、武藤工業のXPJ-661は全く剥がれていません。
プライマーインクがなくてもアクリルへの密着度が高い、というのは本当のようです。

検証3 非UV印刷用アクリル板+プライマーインク使用

それでは最後に非UV印刷用アクリル板にプライマーインク使って印刷していきます。

検証3
アクリル 非UV印刷用アクリル板
プリンター ・XPJ-661UF(UH21インク)
・A社製UVプリンター プライマーインク使用
・B社製UVプリンター プライマーインク使用
XPJ-661UF A社製 UVプリンター B社製 UVプリンター
テープ

XPJ-661UF-1

A社製UVプリンター1

B社製UVプリンター1

レーザー

XPJ-661UF-2

A社製UVプリンター2

B社製UVプリンター2

おっとここで勝負ありです。

プライマーインクを使ってもインクが剥がれてしまったA社とB社ですが、武藤工業は全く剥がれていません!
XPJ-661UFの本気を見た感じがしますね。

検証結果

検証内容 武藤工業(MUTOH)
XPJ-661UF
A社製
プリンター
B社製
プリンター
検証1:UV印刷用アクリル板+プライマーインク不使用 テープ
レーザー
検証2:非UV印刷用アクリル板+プライマーインク不使用 テープ × ×
レーザー
検証3:非UV印刷用アクリル板+プライマーインク使用 テープ × ×
レーザー

結果を見ると、もっともアクリル板との密着度が高いインクは武藤工業のXPJ-661UF(UH21インク)と言えることが分かりました。噂は本当のようでしたね。

まとめ

XPJシリーズは「プライマーインクがなくてもアクリル素材への密着度が高い」ということが実証されました。

メリットとしてインクの密着度が高いと安価な非UV印刷用アクリル板に印刷できるので、コストも抑えることができます。また、簡単にインクが剥がれないので商品価値の向上につながりますね!

もし、アクリルキーホルダーやアクリルスタンド・アクリルフィギュアなどの製作を考えているならXPJシリーズ(XpertJet-461UF、XpertJet-661UF)は必見の機種です!