キャンプやピクニック、通勤・通学・・・。
アウトドアの場面だけでなく、ちょっとした外出時にもお気に入りの水筒があれば持ち歩きたくなりますよね。
市販のボトルにはシンプルなものが多いのですが、だからこそ自分の好きな柄やデザインだと欲しくなってしまいます。
美術館のギフトショップでおしゃれなデザインボトルが販売されていて、ついつい買ってしまいました。美術館だけでなく旅行先や観光地ではその土地の特徴や地名がプリントされたボトルのギフトを度々見かけませんか?
アパレルショップやコーヒーショップのオリジナルグッズとしてボトルが販売されていることもありますね。
そんなステンレスボトルの印刷方法としてシルク印刷や彫刻・打刻など主たる印刷方法として挙げられますが、今回はUVプリンターでステンレスボトルにぐるっと一周フルカラーでプリントしていきます。
UVプリントのメリットは版を作らず、多色で印刷できること。小ロット多品種の加工に向いています。
まずは失敗しないボトル選びから。
印刷にあたり、今回は社内ショールームに展示されているミマキエンジニアリング社のUJF-6042MkIIとKebab(ケバブ)を使用します。
もちろん同じミマキ社のUJF-3042MkIIでも同様のプリント方法を利用できます。
UJF-6042MkIIはUVプリンター、Kebabは回転台です。プリンター業界の方ならご存知の方も多いのではないでしょうか。
印刷する円筒状の素材をKebabに乗せ、素材を回転させながら全面にプリントします。ですから転がしたときにまっすぐ転がるボトルを選ぶことが上手なプリントのコツです。
ボトルをぐるっと一周させたい!データ作成を始めます。
データはボトルの円周×印刷できる高さ(同じ円周になっているところまで)のサイズで作成します。
今回のデザインイメージはジャングル!
白いボトルに印刷するので、カラー用レイヤー1枚でも十分に発色します。デザインしたら完了です。
ボトルが白地でない場合は、カラーをしっかり出すために白インクをひくことをお勧めします。
0.02mm程オフセットをかけた白インク印刷用レイヤーを用意しておくと、白インクをはみ出させずに印刷できます。
意外と簡単?円筒型の素材をころころ・・・そして全面プリント。
ボトルを選んでデータを作成したら、いよいよプリントです。
秘密道具KebabをUVプリンターUJF-6042MkIIに設置、PCとKebabで設置設定を行えば事前準備は完了。Kebabの回転台の上に印刷素材を置きましょう。
ボトルの口付近はインクが付かないよう、マスキングテープで保護しました。
印刷を開始するとKebabが回転し、ボトルをゆっくり転がします。
その上をプリントヘッドが動作して直接インクを落としていくことで一周ぐるりと印刷する事ができます。
UVインクは瞬間的に乾燥するインクなので、回転中にインクの伸びやスレの恐れがありません。
ついに完成!フルカラープリントのジャングルボトル!
そして完成したのがこちら。所要印刷時間は約15分。
たったの15分で無地のボトルが全面プリントされたデザインボトルに早変わりです。すでにインクが乾いた状態で印刷が完了するので、熱をかけるなどの後処理も必要ありません。
細かい葉の部分もしっかり再現できていて、イメージ通りの仕上りになりました。
データを作り、プリンターにセットして印刷できるのを待つだけなので、クオリティのブレがないのも安心ですね。
今回はUVプリンターを使ってステンレスボトルにオリジナルのデザインを印刷していきました。
ボトルは無地の既製品を購入しましたが、プリントによってデザインの付加価値がついた商品になります。
UVプリンターはボトルだけでなく、素材を選ばずににダイレクトで印刷ができるシステムです。今回使用したフラットベッドタイプ(台の上に乗せて印刷するタイプのもの。長尺のシートにプリントができるUCJVシリーズに代表されるロールタイプもある。)なら、既製品への名入れやオリジナルデザインのプリントができます。
「プリントビジネス」と聞くと仰々しく、印刷会社でもないと大がかりで出来ないというイメージを持たれがちですが、オフィスや店頭におけるサイズのプリンターで簡単に始めることができます。
UVプリンターは最初にもお伝えしましたが、版のいらないプリンターなので1つの単位から気軽に印刷してみることができます。店頭でのオリジナルプリントサービスや試作品作成にもおすすめのプリンターです。
ユーロポートでは今回紹介したミマキエンジニアリング社のプリンター以外にもローランドDG社や武藤工業社のプリンターも取り扱っています。まずはお気軽にご相談ください。