ポリエステル素材へアイロンプリントを圧着した際に色がくすんだり、
下地の模様が透けてしまった、などの経験はありませんか?
今回はそんな現象の解説から解決方法までをご紹介いたします。
ポリエステルの染色方法、昇華プリントとは?
昇華プリントとはポリエステル素材に熱処理をし昇華インクでポリエステル生地を染めるプリント方法です。
ポリエステル素材は一般的に分散染料である昇華プリントで染色されています。
再昇華(ブリード/Bleed)とは?
ポリエステル素材の上からアイロンシートを熱圧着した際に、アイロンシート表面にポリエステル生地の色が浮かび上がってきてしまう現象です。
ポリエステル生地自体が熱による昇華プリントで染色しているため、熱をかけてプリントすることにより再昇華します。
再昇華が起こってしまうとプリント部分がくすんだような印象になってしまい、クオリティを大きく下げてしまいます。
再昇華を抑えるには?
再昇華を防ぐ方法は大きく分けて3つのパターンがあります。
1. 低い温度で圧着する
2. 熱をかける時間を短くする
3. 生地とシートの間に層を作る
ユーロポートで販売している
昇華防止のアイロンシートをご紹介します。
RMM【艶消マルチ/撥水・ナイロン用、昇華防止】
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再昇華を防ぐ方法:低い温度で圧着する
120度前後の低温プレスで昇華に必要な温度に達することなく圧着が可能なアイロンシートです。
低温圧着のため生地を傷めずプリントできます。
厚さは70μと薄く、綿はもちろん撥水ナイロンにも圧着できカラーバリエーションも豊富な万能シートです。
RMS【艶消スタンダード】
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再昇華を防ぐ方法:熱をかける時間を短くする
ポリエステル生地に対し8秒のプレスで圧着することができ、再昇華を抑えることができるアイロンシートです。
短い時間で圧着が可能なので作業効率も高まります。
カラーバリエーションが豊富で、薄く柔らかいのも魅力です。
RBO【昇華防止】
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再昇華を防ぐ方法:生地とシートの間に層を作る
120μと他のシートと比べると多少厚めですが、シートの裏面に昇華防止の特殊な層があり、強力に昇華を抑えることができるアイロンシートです。
以上のような機能を備えたアイロンシートを使い昇華を防止することで製作物の仕上がりに大きな差を生むことができます。
生地との相性や作業方法によってシートをお選びください。